2013年10月6日日曜日

リヨンのネットカフェにて at an internet cafe in Lyon

近頃はよく、真珠のイヤリングをつけています。かなり前に母からもらったもので、約10年前、フランスのリヨンに滞在してた時もよくつけてました。

アクセサリーは自分を飾るものでもありますが、プレゼントされたものは時に、お守り的な役目を果たします。フランス語が流暢なわけでもないのに、ひとりであちこち動きまわって、初対面の人と話すこともたくさんあって、しかも面と向かって日本語を話す相手が全くいなかった当時のわたしにとって、母からのイヤリングは孤独をなぐさめてくれる何かでもありました。

と、大事につけていたイヤリングだったのですが、アパルトマンの近くのネットカフェで、ぽろっと真珠がとれてしまったことがあります。するとそれに気づいたカフェのマスターがなんと「なおしてあげるよ」と接着剤をとりだして、ちゃちゃっと器用に直してくれてしまい、嬉しいやら、ありがたいやら。もう心から"merci"な気持ちに。

それまではその場所に行っても、"bonjour! un café, s'il vous plaît."と"merci beaucoup."ぐらいしか話してなかったのが、そのことをきっかけにだだーっとマスターに話かけられるようになりました。しかし悲しいかなフランス語があんまり聴き取れないわたしはなんとなくしか話の内容が理解できず、無念。

この真珠のイヤリング、日本に帰ってきてからシルバーの部分をクリーニングをしていまだに使っています。たぶん、プレゼントされた時から数えると、通算で15年とか20年とかつけてるんじゃないかな?で、今はこれを眺めると、リヨンのネットカフェのマスターのことを思い出すのでした。残念ながら話はあんまりできなかったけど、イヤリングはあそこで一回修理されちゃったんだなあと。

そしてマスターの話を理解したかったのにわからなかったあの無念な感じ、今でもそしてこれからも、フランス語を学ぶ上でのいいモティベーションになってくれそう。

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