で、今年はどうしようかな、語学を仕事につなげれたらいいな、と思っていたところ、その気持ちをそのままタイトルにした本を見つけたので読んでみました。猪浦道夫著『語学で身を立てる』です。
発行年は2003年なので、語学業界を知る本としては古いかなと思いますが、心構え的にはとてもよい本で学習意欲が湧きました。
さて。著者は語学力を活かした仕事をしていくための目標設定として、次の3つの職業分類を考え、自分がどれに該当するかを考えることから始めるように勧めています。
- 語学の専門家になる(スペシャリスト・コース)
- 会社に勤めて組織の中で語学力を武器にする(ビジネスマン・コース)
- 語学力を武器にして自分でビジネスを開く(企業家コース)
わたしの場合は現在、分類1の語学の専門家を志望。具体的には、翻訳家、通訳やガイド、語学教師の3つが代表的だそうですが、ライフスタイルや性格的なことを考えると、翻訳家がいちばん向いている気がしています。といっても、「翻訳でもやろうかと…」なんて軽い気持ちじゃだめだよ、と、繰り返しこの本には書いてあって、気がひきしまりました。
ところで、英語を勉強していても、フランス語をはじめとして他の言語も気になるわたし。まるで浮気をしてるような気持ちになったりすることもあるのですが、この著者はむしろそうした多言語アプローチをすすめています。特に英語を理解するためには、むしろそれが言語の基本を知ることになって、いいかも、なんて気にもなりました。
友人の英語の専門家B氏は英語を究めるため、英語の学習に役立つことならなんでも時間を惜しまず勉強しました。その結果、言語学的にいって世にも稀な折衷言語である英語を究めようと努力しているうち、皮肉なことに、英語の骨組みをなしているドイツ語、オランダ語(オランダ語は英語の直接の祖先となっている低地ドイツ語の現代語版で、現代低地ドイツ語といえる。現代ドイツ語は高地ドイツ語から来ている)、そして中世に大きな影響を与えた北欧語(特にデンマーク語とノルウェー語)、さらに英語の語彙の六十パーセントをもたらしたフランス語、学術語の背景になっているラテン語、ギリシャ語のほか、古代北欧語ともいえる現代アイスランド語、ついには、英語の詩を理解するには不可欠だといってアイルランド語やウェールズ語までかじることになり、結局、実質的には多言語学習型の人間になってしまっていたのでした。(p.74-75)たしかに昨年、英語の語源を調べていると、フランス語やラテン語にいきあたることがしばしば。フランス語と英語はよく似ているので、同時にやると、頭の中がごちゃごちゃするのですが、今年はフランス語を真面目にやって、それを打破できればいいな、と思っています。
そして昨年はTOEIC対策という、英語を英語でざっくり理解する系の学習をしてみたのですが、今年はむしろ日本語を大事にして、英→日、日→英と、いったりきたりできる回路が頭の中にできるといいなあと。
あと、余力があれば、北欧語をやってみて、北欧語で書かれた編み物の本を読めるようになったらいいなあ、と夢想中。さてさてどこまで進めることやら、一年後の自分に期待!?笑
0 件のコメント :
コメントを投稿