2013年7月15日月曜日

[iː]の発音 pronunciation of [iː]

English Pronunciation in Use Elementary Book with Answers, 5 Audio CDs and CD-ROM
英語耳』の発音バイエルの進行状況はというと、今日で10日目になりました。省エネ型の[r]の発音方法を覚えたとはいえ、やっぱり舌は筋肉痛気味です。

そしてやっと、英語の個々の音の「発音フォーム」を全て確認するにいたりました。水泳に例えていえば(大人になってから習いにいったスポーツです ^^;)、バタ足と、手だけで泳ぐ練習をして水の抵抗を思いっきり味わったような感じ。

水泳だと、個々のフォーム練習の次はバタ足と、手の動きを組み合わせての練習に入りましたが、発音バイエルも個々の音を練習した後は、それらを組み合わせた場合の練習、音声変化編に入ることになってます。単語ひとつの発音ならはっきりしていた音が、単語いくつかのフレーズになるとつながったり消えたり変化。と、あらたな「省エネ発音法」を学んでるような感じです。

以前仕事でとにかく英語を使いまくってたときは、とてもこんな風に分解してじっくり取り組む余裕はなかったせいか、なんだかとても新鮮です。逆にこれ、今とにかく英語を使わなくちゃいけない人がやると、口や舌の動きを意識しすぎるようになって話せなくなる場合もあるかも。というか、ここまでやらなくても、英語のある環境にある人の英語はそれなりに通じるはず。

と、思いながらも「英語耳」っていう境地があるのかしらん、と、現在、ネットやテレビ以外では英語のない環境にいるわたしは、一種のリハビリ的に発音バイエルに取り組んでいるわけですが…、と前置きが長くなりました。今回は、[iː]の発音についてすこし書きたいと思います。

英語の短母音[i]長母音の[iː]。これまでわたしはこの二つの音を、どちらも「日本語の「イ」より口を横に伸ばして発音する」とだけ思って発音してきたのですが、どうやらそうではないようです。そしてこの二つの違いは、音の長さの違い(名前も、母音と母音だし)だけだ、と思ってましたが、それも違うよう。

アメリカの子供が「英語を覚える」101の法則 』では、[iː]は"eve"などサイレント"e"で終わる単語(やシラブル)の語頭の"e"の音として、次のように説明されています。
 eのアルファベットの読み方は「イー」です。日本の子供たちはにくまれ口をきく時に、「イーだ」などと言うものですが、だいたいその要領でよいわけです。口の前の一番高い位置で出す音です。
 この「イー」の音を言ってから、もう少し低くて、少々奥に入ったところで「イ」と言うと短母音のiになります。(p.114)
この説明をはじめて読んだ時は、「口の前の一番高い位置」と「もう少し低くて、少々奥に入ったところ」というのが何のことなのかよくわからないなあ、と思っていたのですが、どうやらこれは、舌の位置のことを言っているよう。日本語の「イーだ!」の「イー」をやってみると、自然に舌の前のほうが口腔の上部と近くなり、高く感じられますが、ぎゅっと横にひろげた唇の緊張をゆるめると、舌は自然に口腔の上部から離れて、低く感じられるような。

『英語耳』では、[iː]と[i]と[e]は似た音としてひとまとめにして説明されています。図がないとわかりにくいかもしれませんが、[iː]と[i]について引用すると、
 [iː]は、口を一番閉じ気味にした状態で上図のように発音します。唇を横にキュッとひっぱってください。子供が「イーだ!」という時の声にかなり近いです。口の開きはそれよりもやや小さくなります。
 [i]の口は、図の右上の状態です。日本語の「イ」から「エ」の中間くらいの口の開け方です。「イ」が50%、「エ」が50%くらいの中間的な音です。
 (p.70)
とにかくわかりにくいのですが、ここで重要なのはたぶん、[i]が日本語の「イ」と「エ」の中間くらいの音だと言ってること。

例によって、BBC Learning EnglishのPronunciation Tipsの動画で、[i]の音([I]とも表記されます)をチェックしてみると、[i]の発音の時の口は左右だけでなく上下にもそこそこ開いていることがわかります。

また、動画の後半部分で[i]と[iː]との比較が出て来るのですが、この二つは音の長さが違うだけではなくて、口の形も微妙に違っていることがわかります。[i]と比べると、[iː]は横長で上下にせまく、舌もちらっと見えるような。

さらに、[e]の動画(後半に[i]との比較がでてきます)を観てみると、[i]に比べてかなり口が上下に開いているのがはっきりわかります。つまり、上下の開き具合を比べると、

[iː] < [i] < [e]

一方で、左右の開き具合はというと、

[iː] > [i] > [e]

な感じ。

口の開き具合は別として、ちょっと面白かったのは、『英語耳』では、[i:]と[i]の違いを、かたい音(tense)とやわらかい音(lax)という音色の違いとしても表現してあったこと。

BBCなどの発音を聴いてもいまひとつぴんと来ないのですが、自分でも発音しなれる頃にはこの違い、わかるのかも。

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サイレント"e"で終わる音節や単語のフォニックスルール phonics rules for a syllable or word ends with a silent "e"
松澤喜好『英語耳』

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