2013年4月30日火曜日

BBCドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』とジョン・ワトソンのブログ the BBC drama "SHERLOCK" and the blog of Dr. John. H. Watson



たまにはイギリスのドラマも、とhuluで観始めた『SHERLOCK(シャーロック)』、回を追うごとに面白くなっていって、シリーズ2の衝撃のラストに激しく動揺、シリーズ3が現在製作中だと知り少し心は落ち着いたものの、禁断症状というか、まだまだ物語の中にいたい気分が続いています。

こんな時はBBCの公式サイト(BBC one - Sherlock)でも、とつらつら眺めていたら、そういえばこの番組では主役の二人がそれぞれwebでも情報発信してる設定だったことを思い出しました。特に、ジョン・ワトソンのブログは人気ということになってましたが、ドラマを観てるときはほとんどチェックしてなかったので、あらためて古い記事から少し読んでみました。

あくまでもブログなので、ジョン本人の正直な気持ちだけじゃなくて、他の番組登場人物のコメントなどもあって、物語気分を味わうにはなかなかいいサイトです。事件(case)を扱った記事はそのままちょっと詳しめのエピソードガイドになっているので、英語の勉強も兼ねてドラマを観てる人にはかなりいい教材にもなりそう。

例えば、わたしは数週間前に字幕つきでシリーズ1エピソード1の「ピンク色の研究」を観て、だいたいストーリーはわかっているのですが、その上でジョンのブログ記事、"A Study in PInk"を読むと物語の記憶がもうすこし戻ってきて、さらに字幕なしでもういちどドラマのこの回を観てみると、少なくともブログの中に出てきた表現はしっかり聴き取れる、という具合。

といってもこのドラマは、主人公のシャーロックがとにかく早口で頭の回転が尋常じゃなく、しかもそれが画面上に文字で表示されるので、字幕があってもついていくのが大変、字幕なしだともう諦めの境地で、セリフは部分的理解で満足し、あとは映像をたのしむ、という感じ。それでももしかして、ジョンのブログ→字幕なしでドラマ、を続けたら、もう少しは慣れて聴けるようになるのかしら?

ところでこのドラマには他にも関連サイトとして、
があります。読みながら観ていくのもたのしいかも。

SHERLOCK / シャーロック [DVD] 日本語字幕版

SHERLOCK/シャーロック(BBC) Season1&2/シリーズ1&2 [PAL-UK][Import] 英語字幕版


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2013年4月29日月曜日

映画『CUT』の舞台裏 The backstage of the film, CUT



日本+αな国際共同製作映画が面白い、と思う今日この頃。その中でも、今いちばん気になるのは覚馬さん、じゃなくて、俳優西島秀俊さん。特にここ数年は、イ・ジェハン監督(韓国)の『サヨナライツカ』(2010年公開)、アミール・ナデリ監督(イラン)の『CUT』(2011年公開)、そしてオドレイ・フーシェ監督(フランス)の『メモリーズ・コーナー』(2013年公開)と、国際色のある映画が続いてます。

この3本の映画のうち『CUT』は西島さんが主演。映画への愛を表現した作品なのだと予告編を観て興味が湧いたのですが、「殴られ屋」って何?痛そうだなあ、インディペンデント色が強すぎてつらい映画かも…、とちょっと敬遠していました。が、iTunes Storeにもきたことだし、と思い切ってみてみたところ、予想外の面白さ、というか観たことのないような映画でした。

自然な日本語とちょっと懐かしいようなシチュエーション、大胆な構成、ラストがどうなるのかハラハラドキドキ。それでいて、日本と日本映画への愛、監督たちへのリスペクト、そして現代の映画環境への警笛ともいえるメッセージがしっかり伝わるという、不思議な作品でした。何かに熱くなるって悪くないというか、いいな、かっこいいな、大切なものは大切にしなきゃ、とそんな気持ちに。

同時に、こういう国際共同製作映画ってどうやって作るんだろう、例えば言葉の問題は?と気になったところ、映画の公式サイトにそこのところが詳しく書かれてました(アミール・ナデリからのコメント)。
私は日本語を一切話せませんが、日本では言葉の壁を感じませんでした。台詞も私にはあまり重要ではありません。映画を観賞する際、台詞はきちんと聞いていますが、自分の映画ではあまり言葉を使いたくありません。私にとって、台詞は物語を進ませるひとつの要素ではありますが、台詞なしのイメージでストーリーを語りたいと思っています。映画作りへの情熱は映像、動き、編集そして沈黙で物語を説明することです。『CUT』において沈黙は主役そのものでした。
そういえば、この映画にはサイレント映画を建物の屋上で上映する、なんてシーンもあります。一方で、何人もの人が声を上げてるけど、何を言ってるかはあんまり重要じゃなくて、声に込められた感情だけが伝わってくるシーンも。
映画製作現場では通訳の手を借りて、スタッフやキャストたちと繋がりました。英語を解っている人も多かったと思いますが、日本人はシャイなのか、英語で返事をしてくれませんでした。私は撮影のとき、現場や雰囲気が大切だと思います。互いの信用は約束や言葉では生まれません。監督が映像で何を言いたいのか、それをどう伝えるのか、それを実感して初めて信用が生まれるのです。このマジックがいつ起こるのか誰にも誰にもわかりません。『CUT』にもこのマジックが起きました。その後、あまり言葉を交わさなくても、お互いの言葉を理解できました。ひとつの目線、仕草、無言でもコミュニケーションがとれるようになったのです。

ところで、アミール・ナデリ監督はこの作品の脚本も担当していますが、こういう場合、どうやって日本語の脚本にまでいたるんだろう?と疑問に思ったところ、そこのところもインタビューの中に書かれていました。
この映画の脚本は親友であるアボウ・ファルマンと英語で書き始めました。彼はカナダに住むイラン人でビデオアーティストであり詩人です。しかし、私はペルシャ語と日本語のニュアンスが近いことに気付き、脚本をペルシャ語に書き直しました。脚本は日本語に訳され、TOKYO FILMeXのプログラマーである市山尚三さんが青山真治監督を紹介してくださり、彼に脚本の監修をお願いしました。私は青山監督の『ユリイカ』を観ていました。素晴らしい作品です。青山監督とこの映画を通じて知り合えたことはとても喜ばしいいことでした。
ペルシャ語と日本語のニュアンスが近い、っていうのが面白いところ。イラン映画『運動靴と赤い金魚』を観て懐かしさのようなものを感じたのは、言葉のひびきも関係あるのかな、と思ったり。

とまあ、国際共同製作映画というのは、あれこれ気になる存在です。

CUT CUT

関連リンク
映画『CUT』オフィシャルサイト

2013年4月26日金曜日

iKnow!でTOEIC単語学習 studying TOEIC words with iKnow!


Iknow!
先日やってみた、TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉の練習テスト1をじっくり読み直してみた結果、意味がよくわかってなかった単語やフレーズが90個ほどあることがわかりました。

で、次に練習テスト2をするときにはこれらを、しっかり記憶したいな、と思ってわたしが選んだのは、iKnow!のカスタムコース機能です。

以前から、PCやスマートフォンで使える単語学習アプリでよさそうなものはないかと探していたのですが、ユーザーインターフェイスがいまいちだったり、アプリが使ってる単語集がいまいちだったりで、なかなか、これ、というものを見つけられないでいました。そんななかweblioの単語帳と学習機能は、辞書サイトをベースにしてるだけあって、ボキャブラリーが豊富だし、カスタマイズもできて、結構好きなのですが、残念ながらスマートフォン表示に対応していません(今後は対応する予定だそうです)。そして何よりも、忘れかけた時にまた問題を出すというような、人間の学習システムを考慮に入れてまでのつくりにはなっていないので、自分で何度もテストしなおしたり、覚え直したり、という、スケジューリングが必要になります。

一方のiKnow!はそのスケジューリングの部分も担当してくれる、家庭教師的な?単語学習システムです。なんかもう、そんなにしつこく何度も問題ださなくても…と言いたくなるぐらい、繰り返し繰り返し同じ単語やフレーズを音声と例文、時には写真とともに学習することになります。ユーザーインターフェースはシンプルで見やすく(文字も大きめで)、英語の部分は音声も出るので時折目を休めつつの学習も可能。

iKnow!にはビジネス英会話や旅行のシーンなど、さまざまなシーンや用途でのボキャブラリーコースが用意されているのですが、自分の覚えたい単語を登録して独自のコースをつくることもできます。単語や例文を全部入力することになるので手間はかかりますし、音声もちょっと機械的な読み上げになってしまいますが、それでもiKnow!のアルゴリズムで単語を記憶できるのは魅力だったりします。というわけで早速、公式問題集で気になった90の単語とフレーズを使ったコースをつくり、ただいま学習中です。

ちなみにiKnow!にはTOEIC対応のコースもいくつか用意されていて、おおまかには、「TOEIC600点を目指せ!」「TOEIC800点を狙え!」がありました。余力があれば、こちらもやってみるかもしれません。




関連リンク
iKnow! ガイド
iKnow! カスタムコースガイド

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単語の記憶2 - 覚えても忘れるから… on memorizing English words 2 : because I forget them a short time later...

2013年4月25日木曜日

Amazon.co.jpで評価の高い、TOEIC関連本ベスト5 5 TOEIC related books, which are the most favorably reviewed on Amazon.co.jp

今日はお天気がよかったので、ちょこっとサイクリングがてら本屋さんを物色。もちろん語学関連書も気になって、TOEIC関連本もみてみようかと思ったのですが、NHK関連コーナーにも、中高生の参考書のコーナーにもそれらしい本はなく、この本屋さんには置いてないのかも…とあきらめかけたところで、店内の最も奥の片隅にかなり大きな語学関連コーナーがあり、その大半がTOEIC関連本であることを発見。冊数にしてたぶん100〜150冊、なんでこんな特設コーナーが?と思いつつ、しげしげとタイトルや帯などをみて楽しみました。

昨日の時点で「今回のTOEICは公式問題集で勉強して受験する!」と宣言というか、決意してたからこそ、ふらふらっとTOEIC関連本を買わずにすみましたが、そうでなかったら、何かお守りのような気持ちで買ってたかもしれません。単語本あり、英文法本あり、会話本あり、リスニング対策にリーディング対策、英語ノート本に直前一ヶ月対策本ありと、よりどりみどり。正直、あれだけの数の本がTOEICの名のもとに集まってしまうことに驚き、内容に興味が湧きました。

じゃあ、例えば、amazon.co.jpでTOEIC関連本を探すといったい何冊がヒットするの?とさっそく調べてみると、その数、実に、5784件。といってもこれはゲーム、洋書なども含んでいるので、和書に限ってみると、3580件。で、この種の本は買っただけで終わる人も多いような気がするし、とレビューの評価順でみてみると、次の5冊が上位にランクインしました。

ウィズダム英和辞典
1位はなんと、辞書。三省堂のウィズダム英和辞典もコーパスに基づいているのだと初めて知りました。ロングマンのコーパスとどう違うのか気になりますが、とにかくコーパスに基づく辞書は実践的だと思います。高頻度となってる単語から覚えていけばはずれはないといいますか。現在ではこの次の版が出ているようで、ちょっと気になる辞書です。

超低速メソッド英語発音トレーニング (CDブック)
2位も意外なジャンルでした。英語の発音を初歩の初歩から教えてくれる教材のよう。レビューを読んでみると、発音ができるようになると、リスニングもできるようになる、というようなことを書いている人がいて、それはそうかも、と思いました。

ちなみにわたしは中学生一年生ではじめて英語の授業を受けたとき、先生と英語のテープの音の違いに悩み、自分はどうやってどっちを発音すればいいの??とパニックになった挙げ句、発音記号の解説(たしか、辞書に書いてあったような記憶が)を読みながら口をいろいろに動かして発音して、そして発音記号を自分なりに音読できるようになってはじめて、英単語を読んだり記憶できるようになったという経験があります。でもそう、学校でも英会話学校でもその部分はあんまり細かくやってくれないから、こういう本は新鮮なのかも。あ、これも結構気になる…。笑

新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編
第3位は、文法の本。TOEICを毎回受験して研究しつくしている著者による本番そっくりの問題集だそう。これぞTOEIC攻略本!?文法の本ながら、音声もダウンロードして聴けるそうです。

CD BOOK TOEICテストへはじめて挑戦!まずは350点―英語難民救済センターの本 (アスカカルチャー)
第4位は目の付け所が面白いです。読者ターゲットをスコア350点以下の層に絞って対策を考えてみたという、TOEIC攻略本、というか、トレーニング本のよう。将来、英語が苦手だけどTOEIC受けたい!っていう人のお手伝いをすることがあったら、参考にしてみたいです。これも気になる本。

データベース5500合格英単語・熟語 (新版完全征服)
第5位は音声つきの単語・熟語集。もともとTOEICのために、というわけではなくて、難関大学の入試問題をもとに河合塾が作成した、コーパス的単語集シリーズの一番難しい本のよう。大学入試英語とTOEICってどれだけ重なるのか疑問ですが、タイトルに5500ってあるのはこの単語集シリーズ全部をはじめからやるとそれだけのボキャブラリーが身に付くってことだとすると、グロービッシュの1500語にその派生語と句動詞をあわせると約5000になる、って話と数的には似てるなと思いました。


さてこの五冊のうちわたしが一番気になる本は、というと、二番目の発音の本です。最近全然発音も発話も英会話もしないで、インプットばかりしてるので、そろそろアウトプットも、と思い始めているのですが、たぶんわたしの「英語筋」というのでしょうか、英語を発音するための筋肉はかなり衰えてるはず。そのあたりのトレーニングによさそうな本のような気がしてます。

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2013年4月24日水曜日

TOEIC作戦 Operation TOEIC

目薬のおかげかドライアイはかなりよくなり、そして待望の「読書用メガネ」を装備し、やっとわたしはTOEICのスタートラインに立てる身体となりました。そういえば、肩こり頭痛、首の痛みも消えてますが、どれも眼の疲れが原因だったのかな?

ともあれ、準備が整ったところで、まずは先日の練習テスト1(by TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉)の復習をしてみました。恥ずかしながら、この種の練習問題をじっくり復習するのははじめてだったりします。

こうしてゆっくり読んでみると、TOEICの問題、特にリーディングセクションの後半部の文章はとても実践的。職場や公共のちょっとしたお知らせ、買い物の場面などで、そのまま使えそうな文書ばかりです。さらには、その日本語訳が直訳というより翻訳的で、かなりきれい。日英、英日の翻訳テンプレートとしてとっておきたくなるような文章。

つまりはTOEICって、こういう(職場も含め)日常的な文章をさっと正確に読める?理解できる?っていうのをテストしてるんだなあと改めて思いました。

で、これらの文章を日本語訳のほうでみてみると、「読んでも読んでる気がしない」種類の文章であることがよくわかります。例えば、先日通販で買い物をしたお店からのお知らせメールって、普段の生活では、「読まない」もしくは「ざざっと目を通す」程度。TOEICが求めるのは、この、「ざざっと」した読書、あるいは理解が、英語でもできますか?ってことなのかもしれません。

日本語だと読んでる気すらせず読める文章が、英語ではなぜそうじゃなくなるかっていうと、もう圧倒的に慣れの問題かなあ、と思いました。手紙やお知らせ、webサイトにe-mail、この種の文書には決まった配置や決まり文句がたくさん盛り込まれているので、「慣れ」さえすれば、そこに書いてある情報の種類や順序、配置、が簡単に予測可能。この種の文書に使われる単語もかなり絞り込めるはず…。

さらに、復習をしていて気づいたのは、一応知ってるつもりの単語でも聴き間違いをしてたり、別の意味を知らなかったり、そのせいで間違えてるケースがあること。特にリーディングセクションでは時間がかなり足りなくなってますが、これって文書型の問題以前に、単語の意味が不確かだったり、わからなかったり、というところで迷ったり考えたり、手が止まってたのかもしれないと思いました。つまりもう少し、単語力が必要。

といっても、TOEICの場合、やみくもに単語を覚えなくても、公式問題集を解いてみて、そこに出て来た単語でわからなかったものをしっかり覚えるだけでスコアアップできそう。文書への慣れにしても、公式問題集の文書を何度も読んで決まり文句や文書のテンプレート的なものに慣れればそれで十分な気が。

というわけで、わたしのTOEIC作戦は、公式問題集を解いてしっかり復習する、という、世にも地味なものとなりそうです。

ところでこの公式問題集には、問題の作成についての記述もあったのですが、TOEICの問題というのは言語としてはかなり閉じた世界というか、さまざまな制約のもと、作られていると思ってよさそう。例えば、
設問はすべて、明瞭で曖昧なところがなく、また異なる文化や背景を持った英語話者すべてが等しく理解できるものでなければならない。
というのは、そうした制約というか、チェックポイントのひとつ。

ということは、TOEICの問題って、国際語としての英語の文書例というか会話例としても、結構貴重なのかもしれません。



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2013年4月15日月曜日

言葉の海 the sea of languages


この週末は、三浦しをん著『舟を編む』を読んで涙しました。辞書づくりに携わる人々のお話で、ふと立ち止まって言葉の意味を考えさせるところが多いのですが、この作業といい、センスというか感覚って、外国語に向かい合うときともよく似てるなあと、共感すること多々。

知ってるようで知らないことも多い母国語、日本語を慈しむ愛すべき人々が、念願の辞書『大渡海』を完成させるラストは、時間との戦いでもあって、完全に応援モードな読書に。

それにしてもこの小説はまず、タイトルが素敵。
「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」
 魂の根幹を吐露する思いで、荒木は告げた。「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かびあがる小さな光を集める。もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために。もし辞書がなかったら、俺たちは茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないだろう」
「海を渡るにふさわしい舟を編む」
松本先生が静かに言った。「その思いをこめて、荒木君とわたしとで名づけました」(p.27)
言葉は海、辞書は舟。このメタファーだけでもう、かなり胸キュンです。

この小説は架空の日本語辞書『大渡海』を編む物語なので、言葉の海を想像するのに、はじめは日本語のことしか考えずに読んでましたが、途中から、あれ、思いを伝えるのが外国語を話す人だったら?と想像しはじめ、海には日本海だけでなく太平洋とか大西洋があるように、外国語の場合は違う地域の(でも一応はつながってる)海?と思ったり、いいや、言語が違うと辞書が違う、つまりは舟が違うだけで、言葉の海は何語であろうが、言葉の海(the sea of languages)なのかも、と思ったり、いまだ考え中。

ただいえるのは、外国語を学び使いこなすには、辞書はかけがえのない大切な存在であること。辞書のつくられ方は辞書によって異なるでしょうが、昔から当たり前のように存在していたかにも思われる辞書たちにも、それをつくった人たちがいて、例えばこの小説の主人公の馬締(まじめ)くんのような愛すべき人物の情熱が込められているかもしれない。そんなことを想像してみると、今使ってる辞書がこれまでよりもずっと愛おしくなるかもしれません。

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グロービッシュ単語をロングマン英語コーパスで分析してみた。 An analysis of globish words with Longman's English corpus.

2013年4月12日金曜日

TOEIC公式問題集を解いてみた。i tried the official workbook of TOEIC.

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉

せっかく買ったんだし、これやんないとテスト対策もたてられないし、眼の治り具合もわかるかもしれないし、(そしてやればブログのネタもできるし…)とあれこれ自分に言い聞かせつつ、ついに例の『TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉』にトライしてみました。

知ってる方は知ってるとは思いますが、この問題集の最大の特徴は「公式」であること。TOEICの開発機関であるETS(Educational Testing Service)が制作した問題が収録されています。ですから問題のクオリティーも、リスニングの音声も、実際のTOEIC受験に近い体験ができ、テスト結果も実際に受験してみての結果に近いものが得られるはず…。

これからTOEICを受験してみようという人にとっては、この問題集でテスト形式に慣れ、おおよその実力を知ることができ、テスト受験対策ができる、というわけですが、TOEICの受験料が5,565円なのに対し、サンプル問題に加えて、練習テスト2回分とその答えと解説を収録したこの問題集の価格は2,940円となかなかいいお値段。それでも、一度公式問題集を解いてみるのはいい経験になるかも、と、昨夜サンプル問題をこなしてちょっとだけ問題に慣れ、今日は比較的猫がおとなしくしてそうな時間帯をみはからって練習問題一回分を解いてみました。リスニングの途中、猫が机の上を往復していきましたが、かなり本番に近い感じで試験に集中できた気がします。

しかしやっぱり、英語漬けの120分は長くて短かったです。リスニングセクションの45分はまだリラックスしていましたが、リーディングセクションの75分は、いまだかつて問題の最後までたどりついたことがないので必死に解答。幸い眼が痛くはなりませんでしたが、眼も頭も疲れてきて机から離れたいのにゴールがみえない、もしかしてマラソンってこんな感じ?な気分で、やっぱりゴール前で時間切れとなりました。全200問のうち、解答したのは187問までですが、そのしばらく前から疲れてなげやりになっていました。

で、練習テストの結果はというと、リスニングセクションの素点は90点(100問中90問正解)で、TOEICスコアに換算すると、おそらく400-480点。一方、リーディングセクションの素点は81点(100問中81問正解)で、スコアにすると、350-430点。トータルでは、750-910点となりました。偶然かもしれませんが、10年以上前に受験した旧TOEICスコアに近い結果です。

解答中の実感は、リスニングについては「聴いてすぐは何言ってるかわかってるつもりだけど、解答しようとするとわからなくなる」感じ。どうもまとまって覚えておく余裕がないよう。リーディングはたまにわからない単語もあって、文法もちょっと頭の中でこんがらがることがあって、「とにかくがんばって出来るだけはやく読んでるけど途中で疲れてきて」な感じ。つまりどっちも英語への慣れ、が必要で、そうするともうちょっとラクに解答できるのかもしれないなあと、漠然と思いました。

それにしても、リスニングセクションのちょっとした会話といい、リーディングセクションのe-mailや、日常的なお知らせの数々というのは、日本語でもそうですが文面といい、レイアウトといい、一定のパターンがあります。単語や文法も大事ですが、そういったテンプレート?的な枠組み自体への慣れがこのテストで高得点をとるのには必要で、それはそのまま英語でのビジネスや日常場面に役に立ちそう。

本番のTOEICでは、できれば前回受験のスコア、825点を超えたいのですが、そのためにはどうすればいいか、しばらく考えてみます( -e-)

関連書籍
月に一冊、公式問題集で勉強っていうのも、いいかも。

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.4〉

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.2〉

関連リンク
TOEIC(R) TOEICの公式サイト。podcastなど、学習サポートも充実しているようですが、わたしはまだあまり利用していません。

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