
その後、いくら英語を学んでも「歌詞の意味を理解したい」とはほとんど思ったことがないような。日本語の歌も嫌いではありませんが、BGMとして聴こうとすると歌詞が思いというか、言葉がわかることが逆に邪魔だと思うほうで、楽器のみか動物の声(イルカとか鳥とか)、あるいは全く知らない言語の歌が結構好きだったりします。
そんななか、ながらく英語は「中途半端に意味がわかるようなわからないような」位置にあったのですが、『英語耳
と、はじめてまだ一日にして、今までとなんだか違う感があるこの"Parrot's Law"というのは、鳥のオウムが人間の言葉を覚えるための訓練にちなんだものだそう。
オウムがはじめて人間の言葉(たとえば「おはよう」)を覚えるには、約2000回繰り返してその言葉を聞かせる必要があります。すると、オウムの脳の中に新しい音に反応する領域ができるのです。1つ目の単語が言えるようになったオウムは、次の単語は200回の練習で覚えてしまいます。さらに繰り返すことにより、人間の言葉に反応する能力がどんどん進化します。(p.104)というわけで、人間も何度も繰り返して聴いてみよう!というのと、『英語耳』の著者の松澤喜好さんの洋楽から英語の発音を覚えた体験から生まれたこのメソッド、さらに松澤さんのサイトで公開され参加して練習した人の意見、松澤さんが大学で学生を指導した経験が反映されて今日にいたるそうです。
単に聴くだけではないのですが、このメソッドではとにかく同じ曲を約300回聴くことになります。聴くだけなら発音バイエル練習中の今でもできるし、と、昨日、曲を選んで聴いてみました。
わたしが選んだのは、Norah Jonesの"Shoot the moon"という曲。歌詞の意味を知らず、メロディとかギターとかピアノとかNorah Jonesの歌い方で選んで、まずただ10回聴いてみました。
"Parrot's Low"では本来はじめは約100回ただ聴く、のですが、10回ぐらいから「ん、夏の終わりのせつない歌みたいだけど、これを夏まっただなかの今に聴くのってどうなんだろう?」と歌詞が知りたくなって我慢ができず、ネットで歌詞をチェック。歌詞をチェックしたらもう、歌いたくなってしまい、そのまま10回ほど一緒に歌ってしまいました。
といっても、舌はまわらず、音ははずれる、いやまず、発音が違うよ、うんあー、ちがうちがう、をかなり実感した後、猫の散歩に出かけてさらに10〜15回ほど聴いてみたところ、聴こえ方がはじめとは違ってきてるのを体験。例えば、ここは"to each"だったはず、と思いつつ、"reach"みたいに聴こえるなあ、とか、この"it was"の"i"の音ってやわらかいし甘い。あー、たしかに[e]に近い音かも、とか、一回一回が発見の連続なのでした。
歌詞の意味も当然気になって、いくつも訳例をみたものの、どれも気に入らず。300回終わる頃になったら、自分なりの訳というか、意味理解をつくろう、という気持ちになりました。
と、昨日だけで30回も聴けたのはやっぱり歌だからだなあ、歌ってすごいね、としみじみ。発音バイエルは、本の付属CDの音声を聴きながら練習してますが、あの単調な内容だと一日に何回もは聴けませんし、まして一緒に発音しながら何回も、というのは無理。その点歌は自然に何度も聴けて、歌以外の音も楽しめます。
『英語耳』では発音バイエルも2〜 3ヶ月月かけて100回繰り返すと効果が高くなるそうですが、そこまでモチベーションを維持するには、英語で歌いたいたい、って気持ちが効くかもしれません。
"Shoot the moon"は秋から冬にかけての歌。夏の終わりを目指してがんばります :)

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