2013年3月31日日曜日

洋画の原題と邦題 the original titles of foreign films, compared to their japanese versions

外国の映画の日本語タイトルは必ずしも、原題の日本語訳とは限りません。この記事ではわたしが最近みた映画を紹介しつつ、原題と邦題を比較してみようかと思います。

運動靴と赤い金魚 運動靴と赤い金魚(字幕版)

まずは昨日、itunesで観たばかりのイラン映画『運動靴と赤い金魚』。原題はペルシャ語で、"بچه‌های آسمان‎"だそうですが、ペルシャ語が全くわからない私にはこのままでは意味不明なため、Google翻訳にかけて日本語訳してみました。結果は「天国の子供たち」。で、この訳はどうなの?と念のため、この映画の英語タイトルをチェックしてみると、"Childeren of Heaven"、フランス語タイトルは"les enfants du ciel"となってますから、おそらく「天国の子供たち」が原題の直訳として妥当なのでは、と思われます。

でも。日本語で「天国の子供たち」なんて言ったら、子供たちが亡くなる話か、もう亡くなってしまった子供のお話を想像しますが、この映画の子供たちは元気です。いやむしろ、元気いっぱい、走り回りまわる、その姿、特に足元をカメラが追いかける、そんな映画。あ、イランも靴をぬぐ文化なんだなあ、と再確認する日本人は少なくないかも。そして池に金魚、しかも和金がいて、なかなかの役者ぶり。邦題のなかの「運動靴」はこの映画の重要アイテムですし、「赤い金魚」は異国であるイランをぐっと身近に感じさせてくれる存在。というわけで、この邦題は、「イラン映画観てみない?意外と日本と共通点あるんだよ、でちょっとなつかしい感じの映画なんだあ」と、誘ってくれてるような感じがして、とても好きです。

で、原題に戻ってみると、うーん、やっぱりわかりません。「子供たち」の映画ですが、「天国」のイメージが日本とイスラム・キリスト教圏(と、強引にまとめてみた)では違うのでしょうか。英語タイトルにある"heaven"には「たいへん幸せな状態」や「楽園」(by weblio)って意味もあるから、「幸せな子供たち」とか「楽園の子供たち」あたりが原題に込められた意味なのかな?あるいは、フランス語タイトルだと"ciel"ってなってますが、これは「空」「天国」(by 『クラウン仏和辞典』)という意味で…、ああ、これだとまた子供たちが亡くなってしまいます…。んー、ちょっと苦しいですが、"être au ciel"には口語で、「天にも昇る気持ちである、最高に幸せである」(by 『ロベール仏和大辞典』)という意味もあります。ここから推測して訳すと、英語とフランス語、ペルシャ語タイトルの意味するところは「幸せな子供たち」なのかも。たしかにこの映画、「幸せって何?」って考えさせる内容です。原題はストレートに映画のテーマを示してるのかもしれません。


『運動靴と赤い金魚』予告編


エリン・ブロコビッチ エリン・ブロコビッチ (字幕版)

さて、次の映画はhuluで観たアメリカ映画で、邦題が『エリン・ブロコビッチ』、原題は"Erin Brockovich"。英語をカタカナ化したパターンのタイトルといえばそれはそうなんですが、こうした人名の場合、"Erin"を「エリン」に、"Brockovich"を「ブロコビッチ」に訳した前例がある場合、それに従うのが結構大切かも。ちなみに、原題をGoogle翻訳さんにかけるとばっちりこの邦題にしてくれますが、逆に、邦題をGoogle翻訳さんで英訳しても、原題になります(!)が、こうしたことを可能にするためにも、外国人名の日本語カタカナ表記は一定のルールというか、用例の蓄積が必要といえそう。

ところで、人名がタイトルになってる場合って、その人物が実在のことが多いのかも。この映画の主人公は実在の人物で、映画にも登場します。環境汚染の告発という暗く深刻になってもおかしくない内容を、一人の女性の痛快なサクセス・ストーリーとして描いたお話です。残念ながらhuluでは英語字幕はでないのですが、英語スクリプトとその日本語解説をした本が、スクリーンプレイ社から出版されています。

エリン・ブロコビッチ (名作映画完全セリフ集―スクリーンプレイ・シリーズ)

英語での環境用語や法律用語を学ぶにもいい映画かもしれません。



地球にやさしい生活 地球にやさしい生活(字幕版)

次はitunesで観たアメリカのドキュメンタリー映画。邦題は『地球にやさしい生活』で、原題は"No Impact Man"です。"no"も"impact"も"man"も、日本人にとってはなじみ深い英単語すぎるというか、どれもカタカナ化すると日本語なりの意味を持っていますから、「ノーインパクトマン」なんてタイトルにしたら、インパクトがない男=印象が薄い男、なんて意味にとられるかも。が、これは家族の物語。

この映画の中には、"ecological impact(生態的影響)"という言葉がたくさん登場します。いわゆる「環境への影響」っていう場合にこの、"impact"っていう単語を使うんだ、ということを私はこの映画ではじめて知りました。ちなみに、『ロングマン英和辞典』で、この単語を調べてみると、w2(書き言葉でよく使われる2000語のうちのひとつ)に分類されていて、意味は
impact
  1. (出来事・状況などの)強い影響(力), インパクト
  2. 衝撃
  3. 衝突の瞬間
と、あります。つまり、「影響」という意味で使われることが最も多い単語で、この意味での用例として、紹介されているのが、
the impact of pollution on our climate 汚染が気候に及ぼす影響
と、たまたまかもしれませんが、環境問題関連の言葉。

この原題の日本語訳は、直訳だと「影響しない男」になりますが、映画の内容から考えると、"No Impact Man"の意味するところは、”No (Ecological) Impact Man”で、その直訳は「(環境に)影響しない男」なのかも。で、邦題は、"no ecological impact"のところを、「地球にやさしい」にして生かしたものと思われますが、このフレーズ、商品の宣伝などでよく耳にする、ちょっと浮ついた感じというか、表面的な感じもあるのが、この映画の場合は内容的にとてもしっくりきます。というのは、この映画の主人公とその家族は、特に環境問題に詳しいわけでもない普通のニュヨーカーたちで、環境負荷の少ない生活を1年、とにかくやってみる、と宣言して、やってみながら学ぶというか、はじめから妙に専門的になっていないから。

とまあ、自分もちょっと、家族と環境、「地球」のため?に、生活に工夫を、と思わせてくれる映画でした。そういう意味では社会的インパクトのある映画であり、生活実験なので、"a big social impact"って意味も含んだ原題なのかも…。


『地球にやさしい生活』予告編


関連リンク
運動靴と赤い金魚 - Wikipedia
エリン・ブロコビッチ (映画) - Wikipedia
地球にやさしい生活 - Wikipedia

2013年3月28日木曜日

単語の記憶2 - 覚えても忘れるから… on memorizing English words 2 : because I forget them a short time later...


weblio単語帳によるTOEIC950点突破対策単語テストをこなす日々、現在も継続中です。ただし最近は、テストは1日1回に限定し、問題の中で不正解だったり記憶が不確かな単語は上限7つまでを復習用単語として単語帳に登録し、比較的丁寧に復習。この方法にしてからは、テスト成績が以前より上昇しました(上のグラフ右半分; 横軸72回目以降)。

でも。80回目を迎える今日、またガタッと落ちた感があり(上のグラフ右端)、なんでかなあと、問題をつらつらみながら気づいたのは、「見覚えがある」けど「意味は忘れた」単語がいくつか出現しはじめたこと。以前は単語の意味はもちろん、姿カタチもまったく見覚えございません、な単語が多かったのが、今は、単語のカタチや発音、覚えようと努力したことは覚えてるけど、意味は忘れた、という単語が出始めました。

具体的には、
lenient
寛大な, 慈悲深い, 情け深い
が、そういう単語のひとつで、この単語を覚えようとしたのはちょうど2週間前。時の流れが心の傷を癒すように、単語の記憶も時の流れとともに薄れていくわけで、この単語ゲームテストで高得点をたたきだすには、以前覚えたつもりの単語の復習もしてみるといいのかもしれません。

というわけで、なんだかだんだんゲーム攻略法みたいになってきましたが、今日からは「2週間前に覚えたつもりの単語の復習」もして単語テストにのぞみたいと思います。

ところでグロービッシュやロングマンコーパスが高頻度語を重用視するのは、高頻度語というのは会話や文章などにしょっちゅう出て来る、つまりは忘れる前にまた出て来る単語だから、ともいえると思います。英語圏で生活したり、日本にいても言語は主に英語で英語の文献をよく読む、という人は、わざわざ高頻度語を意識しなくても、しょっちゅう出会う単語なので覚えるし忘れない、もちろん単語テストなんていらない、ということになりますが、例えば旅行前や、海外出張、留学前に短期間である程度の語学力をつけたい、という人には、高頻度語の学習は有効かもしれません。

で、そういう意味でいうと、weblioがセレクトしてくれてる「TOEIC950点突破対策単語」は一般にはたぶんかなり低頻度で、状況によっては知らなくても英語圏で生活できそうな単語なのですが、ビジネスの会話や文書で使いそうな単語を中心に、ちょっとした科学、法律、国際、医療用語がミックスされてる感じです。そして少なくともわたしが観ている海外ドラマや映画にはちらほら出現。

というわけで、こつこつ覚えてみようと思います ;)

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2013年3月25日月曜日

英文読むのが速くなった、かも…? might be able to read English text faster than before.. ?

ほぼ毎朝の(TOEIC950点突破対策?)単語テスト、なんとなく続けているうちに1ヶ月以上が経過。もうこの際、この単語集は全部覚えたってとこまでやってみよう、そしたらなにかわたしの日常的英語ライフ(ドラマや映画観たり、ちょっと英語読んだり)も変わるんだろうか?と思いつつ、これはそもそもTOEIC対策に作られていたんだ、ということを思い出し、決意しました。

今年はTOEIC、受験します!

と、ここで一応、わたしとTOEICとのお付き合いを初回から順を追って紹介させていただきます。そう、今回はTOEICのお話なので、TOEICに興味のある方や受験を考えてる方には、もしかしたら、参考になるかもしれません。

先日押し入れから出て来た記録によると、初回の受験は1992年の冬、当時大学生だったわたしはおそらく就職活動などを意識して受験したのでは?と思われますが、結果は、

655点(listening 325, reading 330)

でした。ちょうど受験英語の記憶も薄れ、英語といえば心理学論文(専門用語は多いけど、それ以外は単語も文法もとっても簡単)を読む日々。この頃は英語を話せたらいいなあ、と漠然と思っていたような記憶があります。

二回目の受験は、その次の年の夏。イギリスに語学留学3ヶ月をしたものの、英語ができない(会話は多少わかるけど、全然思うように話せない!)ワタシを痛感して帰国。たぶん、留学したら語学力って変わるのかなあ、と思いながらの受験だったのでは、と推測しますが、結果は、

725点(listening 380, reading 385)

でした。よくもわるくも約70点上昇。「英語で話せるようになりたいよお!」と人生で一番痛切に思ってた時期で、日本で英会話学校に通いはじめたりもしました。わたしの場合、語学留学は英語学習のモティベーションをぐぐっと上げてくれましたが、TOEIC的語学力そのものはあんまり変わらなかったという感じです。

その次の受験は2年後。大学院の2年目で、修士号でやめておこうか、博士号までとろうか迷っていた頃。英会話学校はどうしていたか覚えていないのですが、Language Exchangeっていうのでしょうか、オーストラリア人の友達と週に一回、英語と日本語それぞれで1時間づつ会話したり、お互いの文章作成を手伝う、っていうのをやっていた時期でした。大学院では大量に英語を読んでいたものの、心理学の文献ばかりだったはず。この時の受験結果は、

825点(listening 435, reading 390)

で、当時のわたしは満足しました。1対1の会話ならだいたいなんとか聴いたり話したりできる、そんな実感を反映してる点数だなあと納得。そして結局、大学院は博士課程まで進み、研究室に海外からのお客さんが来られた際には接待をまかされ、通訳事務ガイド?的なことをこなし、海外の研究者と共同研究もするようになり、あとは怒濤の英語ライフに突入。

そして、英語どっぷりな生活から離れて約10年が経過した今年、今のわたしの英語力ってどんなもんなんだろう?と書店で見つけた雑誌『TOEIC Test プラス・マガジン 2013年 01月号』のTOEIC模試をやってみました。推定スコアではありますが、結果は、

680点(listening 450, reading 230)

で、初心に戻ったような、そして海外ドラマどっぷりライフを反映するような結果です。リーディングセクションについては全然時間足りない!ことを確認。

そして一昨日、もう一度同じ雑誌の次号、『TOEIC Test プラス・マガジン 2013年3月号』のTOEIC模試をやってみました。推定スコアは、

840点(listening 415, reading 425)

でした。この模試の難易度がほぼ一定に保たれているのか、推定スコアの信頼性ってどうなのか、などなど、前回の模試の結果や、昔のTOEICテストの結果と比較できるのかは疑問ですが、テストを受けた実感は、「あれ、なんか前回より速く読めてる気がする…」「わかんない単語がほとんどない」でした。といっても結局また、リーディングセクションは最後までは解けなかったのですが…。

仮に、この雑誌の模試の難易度がほぼ一定だったとするなら、リーディングセクションの点数はおよそ200点もアップしたことになりますが(ほんとかなあ?やっぱり何か変?)、とにかく仮にもしそうだとして、その原因はなんだろうと考えてみました。スコアブースターになったかもしれないのは、
  1. 毎朝のweblio単語テスト
  2. アメリカのドラマを英語字幕で観る
の二つ。weblioの単語テスト(正式には語彙力診断テスト)は10秒以内に回答しないといけないので、問題も回答も素早く読むことが要求されます。で、わたしがやってるのは950点突破用の問題なので、問題となる単語や熟語は長いことが多く、そして回答である日本語は難しい語彙が多いのですが、それをぱぱっと答えるのって、もしかして速読的トレーニングになったのかも?

また、ドラマの英語字幕は、ほんの一瞬しか出ないので、ドラマを再生しながら、ちょうど自分が読みたいところで止めるのでさえ大変だったりします。これは単語テストに比べれば、文章やそれに近い長さがありますが、聴きながら読もうとするとほんとかなりの注意力が必要。もしかしたらこれ、速読の練習になっちゃってたのかも?

といっても、速く読めた実感は、このTOEIC模試の他には、ちょっとした英文記事ぐらいで、最近読み始めた小説、"The Complete Short Stories Of Ernest Hemingway: The Finca Vigia Edition"はもう、読んでるというか、調べまくってます。はい。

ところで、『TOEIC Test プラス・マガジン 2013年3月号』の特集、「ツイッターから拾った覚えておきたい口語表現270」の大半は、前回の記事でも紹介した句動詞(phrasal verbs)だったりします。TOEICはともあれ、これは覚えておくと便利そう。

TOEIC Test プラス・マガジン 2013年3月号

そして。TOEICの試験前にはやっぱり、公式問題集をやっておこうかなあとも。もしかしてTOEICって、公式問題シリーズ全部(10回分)解いて覚えたら、ほとんど試験に出るボキャプラリーは網羅できるのでは?なんて思うんですがどうなんだろう??

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉

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2013年3月21日木曜日

グロービッシュと英語の違いって何? What are the differences between globish and English?

世界のグロービッシュ』、読了しました。基本、日本語訳で読みましたが、分かりにくいところはグロービッシュに戻って、ということもあり、ちょっと変わった読書体験でした。といっても、内容的にはすごく面白くて、覚えておきたいと思うことが結構ありました。非英語ネイティブが多い会議や、webサイトなどで世界の人に向けてのメッセージを英語で発信、という場合には、グロービッシュ的中庸と非言語コミュニケーションの活用が役に立ちそうな気がします。

さて。グロービッシュを英語の語学力に位置づけるなら一般に中級、具体的には、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages; 欧州評議会による第二言語としての英語の状況対応力テスト)のカテゴリー"B1"にあたるそうで、この次のように定義されます。
Can understand the main points of clear standard input on familiar matters regularly encountered in work, school, leisure, etc. Can deal with most situations likely to arise whilst traveling in an area where the language is spoken.
Can produce simple connected text on topics, which are familiar, or of personal interest. Can describe experiences and events, dreams, hopes & ambitions and briefly give reasons and explanations for opinions and plans.
と、著者は書きつつも、グロービッシュを使う人はより上の"B2"レベルにも対応できるとしているので、だいたい、B1からB2というのを目安として考えるといいのかも。ちなみに、"B2"は次のように定義されます。
Can understand the main ideas of complex text on both concrete and abstract topics, including technical discussions in his/her field of specialization. Can interact with a degree of fluency and spontaneity that makes regular interaction with native speakers quite possible without strain for either party. Can produce clear, detailed get on a wide range of subjects and explain a viewpoint on a topical issue giving the advantages and disadvantages of various options.
要するに、専門分野の国際会議が英語で行われたときに、対応できる(話せるし、書ける、理解できる)ぐらいの英語力なのかも。

ちなみに、来年度のNHK語学講座もCEFRを意識してるようで、この基準に沿って英語講座紹介がなされています。また、英語力を測定して、結果をCEFRと比較できるようになってます。といっても、読んで聞くだけのテストで英語発信力まで測れるのかはかなり疑問ですが…。

そしてそもそも、グロービッシュと英語は違います。わたしが理解した限りでは、グロービッシュは一部の英語を材料にした別の言語というか、コミュニケーションツール。具体的には次の点が英語と異なるそう。
  1. 独自の名前をもつ、わかりあうための言語。
  2. 基本は1500語だが、次の4つの方法で語彙の拡張が可能。
    • 同じ単語を別の品詞として使う。
    • 単語を組み合わせる。
    • 単語に短い付け足し(接辞)をする。
    • 「句動詞(phrasal verbs)」を使う。
  3. 主に能動態を使う。
  4. 文章を短くする(15語以下に)。
  5. 必要な音の数は伝統的な英語より少ない。ただし、アクセントは重要。
  6. 体や手や顔を使って伝える。
  7. ユーモアや慣用句、たとえ話は慎重に。
  8. 自然言語のクローズド・システム。
つまり、文化としての英語、豊かな表現の手前のところで、シンプルにわかりやすく発信する。それがグロービッシュのよう。自然言語ではないので、英語を母語とする人も心構えと練習が必要になりそうです。英語を話せる人の場合、具体的には次のような点に気をつけるようにとのこと。
  1. 文を短くする。
  2. 単語をシンプルな方法で使う。
  3. 最も一般的な英単語に限る。
  4. ボディーランゲージやビジュアルを加えてコミュニケーションを補う。
これはもう、国際語としての英語と言っていいような気もしますが、この本の面白いところは、具体的な基準を示してそれを実行してみせたこと。「本」になる分量の文書としては、わかりにくさも感じますが、もう少し短い記事やスピーチだと、グロービッシュのよさが活きるのかも。そして国際会議の場であれば、参加者にこの基準をあらかじめ示すことで、より「わかりあえる」のかもしれないと可能性を感じます。

けど、グロービッシュに賛同している人ってどれぐらいいるんだろう?とamazonでのレビューをみてみると、通訳をつければすむじゃないか、という人から、大賛成!という人まで、意見がすばらしくばらついていて、しかも熱く語られているような…。

で、この本を読んだわたしは、というと、英語とグロービッシュで共通して重要とされている「句動詞(phrasal verbs)」の習得に励もうかと思ってます。英会話の練習をはじめた頃から大事だってわかってたけど、なぜか苦手な句動詞。グロービッシュの基本1500語の句動詞はたぶん、気が遠くなるほどたくさんあるはずですが…。こつこつ頑張ります(・e・)

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2013年3月20日水曜日

グロービッシュはなぜ1500語なのか? Why they chose 1500 words as globish words?

グロービッシュの特徴でやっぱり一番気になるのは基本1500語なところ。この"1500"という数字がどこから出てきたのか、『世界のグロービッシュ』第5章でその理由を知ることができたので紹介します。
専門家によると、ほとんどの英語ネイティブは、3,500語程度しか使っていないという。教養のある人はもっと多くの単語を知っているはずだが、それでも7,500語程度しか使っていない。高等教育を受けたネイティブでさえも、伝えたいことの80%は、豊富な語彙のわずか20%で話していることが証明されている。これは「パレートの法則」と呼ばれ、普遍的な法則の好例である。パレートの法則では、一般的に、結果の80%は20%の原因が生み出している、と言われている。

つまり、教養のあるネイティブの語彙数である7,500語の20%といえば…1,500語だ。ということは、1,500語あれば、伝えたいことの80%を表現でき、平均的なネイティブよりも上手に、そしておそらく教養あるネイティブと同程度のやりとりができるだろう。(p.45)
パレートの法則は言語にもあてはまる」+「教養あるネイティブの語彙数は7,500語程度である」= 「1,500語あれば、伝えたいことの80%は表現できる」というロジック。あまりのシンプルさにびっくりしました。

ちなみに、グロービッシュでは、1500語で表現できなかったこと(伝えたいことの20%)については、単語の代わりに定義を用いるそうです。具体的には、次の例が挙げられています。
「my nephew」(私の甥)は、非英語圏の多くの国では難しすぎるだろう。代わりに、「the son of my brother」(私の兄弟の息子)という。
この方法は大賛成!とにかく今頭の中にある単語で話さなければならない状況では、私もよく使っていた方法です。

ところで、グロービッシュを使うにあたっては、基本の1500語の他に、専門用語(特定の業界や産業に関連する単語; IT業界なら、webやsoftwareなど)を加える必要があるとし、さらにすでに国際的になっている単語(pizza, hotel, police, taxi, stop, restaurant, toilets, photo, など)を使うこと、また基本の1500語から派生した単語(例えば、careから派生して、careful, carefully, careless, carelessness, uncaring, caretakerなど)も含んでいるもよう。
元の単語と派生語を合計すると5,000を超えるグロービッシュの単語になることがわかる。(p.45)
とも書いてあります。

んー、グロービッシュに惹かれる人は、1500語という少なさが魅力なのではという気がしますが、これは基本の基本であって、あとは臨機応変にってこと?

ともあれ、グロービッシュにおいて重要なのは、語彙が豊富であるほどよい、というわけではないこと。「中庸(middle ground)」が強く推奨されています。
グロービッシュで「十分」であるが、それ以下では不十分だ。それ以上だと多すぎてしまい、あなたがより多くの英語を使うことで皆が理解できないかもしれない。(p.53)
たしかに、それはそうかも。中庸かあ…。

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2013年3月18日月曜日

『世界のグロービッシュ』 をちょっとだけ読んでみた。I read a little bit of "Globish The World Over".


以前からなにかと気になっているグロービッシュ、もうちょっと深入りしてみようかと、『世界のグロービッシュ ─1500語で通じる驚異の英語術』を読んでみることにしました。

この本の特徴は、グロービッシュについて「グロービッシュで」書かれた"Globish the World Over"の原文と日本語訳文の両方が読めること。まずは、グロービッシュを体験してみようと、なるべく原文で第2章まで読んでみたのですが、なかなか不思議な体験でした。

グロービッシュの単語は基本、1500語に限られているので辞書はいらないのですが、その分、意味がもわもわっとひろがりをもってしまったというか、意味が特定しにくい文章になってます。ちなみに日本語訳のほうは、語彙を制限してないので、そっちを読むと、もっとばしっと詳細に意味が定まるのでした。とまあ、ボキャブラリーが限られるとそういう短所もあるんだなあと、しみじみしてしまう文章。意味がわからないわけではないけど、ぼんやりしている、そんな感じです。

なので結局この本は日本語訳で読もうと思います…( -e-)『ロングマン英和辞典』によれば、約3000語で日常的英語の86%をカバーできるわけだし、無理して1500語にしなくても…、という気持ちにさえなったグロービッシュ読書体験でした。

第1章と第2章を読んだのですが、内容は興味深かったです。第1章のタイトルは「数多くの言葉(Many, Many languages)」。まず、現在の世界を昔と比較して、
100年前、世界といえば自分の国だったが、いまでは世界ははるかに広がっている。現在、ほとんどの人は地域の言語、つまり自国の公用語を使っている。現在、ほとんどの人は地域の言語、つまり自国の公用語を使っている。そして地球全体の人たちと、コミュニケーションをとることが必要になってきている。(p.11)
とありますが、たしかにそうかもしれません。インターネットを使ってると、地球全体とつながってるような錯覚がしますし、言葉さえ使えれば、と思う機会は多々。といっても、差し迫って他国の人とコミュニケーションをとる必要がある人ばかりではないと思いますが。

第1章、そしてこの本にとっても大事なデータはブリティッシュ・カウンシルの文書"English Next"のP.29にある次のデータ。

2004年に観光で国外へ旅行した人たちについて、旅行者の母語(公用語)と旅行先の母語(公用語)に基づき、”「国際コミュニケーション」においては「英語ネイティブ」はごく少数派である”ことを示すグラフです。

しかしこのグロービッシュ本では、「観光旅行(tourism)」という記述はなくて、単に「国際コミュニケーション(international communication)」についてのデータとなってるので、仕事上の会話や文書のやりとりも含まれてるのかしら?と思ったのは、わたしだけじゃないはず。このデータから、
国際的コミュニケーションのうち、アメリカ人とオーストラリア人など国が異なるとしても、英語のネイティブ・スピーカー同士で行われているものは、わずか4%である。つまり、英語による国際的なコミュニケーションの96%については、少なくとも1人の非ネイティブが関わっていることになる。(p.13)
と言ってしまうのは、ちょっと誤解を招くかも。でも世界中のあらゆるコミュニケーションにおいて、英語ネイティブ同士のコミュニケーションが多数派ではない、ことは容易に想像できますし、その一例としてこういうデータがでてくると、なるほどね、とは思います。

そして、トリビア的に面白かったのは、フランス語が1918年まで数百年もの間、ヨーロッパの上流階級の言葉(共通語)だった、というお話。ちなみに、この本の著者二人はフランス語圏の人です。フランス語のプライドを感じる一節。

さて、第二章はというと、世界共通語についての試みの例として、「エスペラント」を紹介しています。現在エスペラントを話せる人は約300万人だそうで、こうした人たちの中には、英語を使ってグロービッシュを非難する人もいるけど、非難するのに「英語」を使ってる時点で、エスペラントは機能していない、とばっさり。で、グロービッシュの出番だそうですが、どうなんだろう?

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2013年3月16日土曜日

単語の記憶 on memorizing English words


Weblioの英単語帳を使っての単語学習はその後も継続中。TOEIC950点突破に役立つかもしれない英単語たち、と向き合ってます。上の図はその経過報告。といっても、わたしが作成したのではなくて、これもWeblioのサービスのひとつ。これまでの単語テストの結果を、回答時間をグレーの折れ線グラフで、推定カバー率(正答率と回答時間から試算されたもの)を青色の棒グラフで示しています。

テストでは、ひとつの単語について5つの選択肢の中からひとつの意味(日本語)を選ぶ、という問題を25回繰り返します。つまり、適当に答えても約1/5=20%は正答するはず。わたしの初回のテスト結果は、推定カバー率23%と、これに近いものでした。その24日後である今朝の結果は、推定カバー率46%。じわっと上がっているのか、のび悩んでいるのか、微妙なところですが、実感としては最初は「ほとんど全く知らない単語ばかり!」だったのが、今では「多少は意味を覚えた単語もある」という感じになり、一回のテストにつき復習用に保存する単語は10個以下に。

また、Weblioのこの診断テストでは、回答は一問につき10秒以内でそれ以上時間がかかると不正解とみなされます。初回のテストでは、25問で132秒、つまり一問につき5.28秒かかっていたのが、今朝は一問につき4.76秒になりました。こちらもじわっと速くなっているようでそうでもないのかも、なところ。実感としてはそれなりの変化があって、最初は「速くてついていけない!」だったのが、やがて「わからない単語はさっさと飛ばす」になり、現在では「すぐに意味がわかる単語もあるけど、ちょっと思い出すのに時間がかかる単語があって、あー、また時間が足りなくなっちゃった」と、まだまだついていけない感あり。

他の記事にも書いているように、今のわたしはアメリカのドラマを観ての学習(娯楽?)も並行しています。Weblioの単語テストに出て来た単語がドラマにも出て来ると、ちょっと目立って聴こえます。例えば、コバート・アフェアだと、
conspiracy
共謀, 陰謀
が、目立って聴こえ、しかもこの単語、このドラマにはかなりよく登場してることがわかりました。こうなると、記憶としてかなりしっかり定着しているような気がしますし、この音を覚えたわたしの耳は、この単語の動詞形、
conspire
共謀する、陰謀を企てる
までもキャッチ。「共謀」なんて、日本語でもあまり出会わない単語な気がしますが…。これは他のTOEIC950点対策単語(by weblio)にも言えることで、日常生活ではめったに使わない単語や表現が多い気がします。

じゃあ、この単語たちがどこに「生息」しているかというと、もしかしたら英文の新聞記事かも?と思ったのが先日のこと。たまたま、先月起きたチェルノブイリでの石棺崩落事故の記事を追っていたら、単語テストで出会った単語たちがいくつか出て来ました。例えば、
contamination
汚染
は、複数の記事に出てきたせいもあって、しっかり記憶。「汚染」なんて日本語は、本来日常的に聞きたくないんですけど、残念ながら今の地球環境についてはよく耳にする言葉です。

とまあ、単語テストでうっすら記憶した単語が、さらにドラマや映画、新聞記事などに出て来ると、文脈とか背景をもった単語として記憶により深く定着するよう。単語テストはそんなに時間のかかる作業でもないので、これからも毎日単語テストを続けて、テスト+αな体験を待とうかなと思ってます。

ただし、テストの回数については、最初ははりきって一日何度もテストしてましたが、今は一日一回ぐらいがいいのかも、と思い始めました。そして、まだしっかり覚えきってない単語は「紙に書いて壁にはって」次の日までなんとなく何度も眺めたり発音する時間をとる、そんなゆっくりじっくり戦法に切り替えようかと思い立ったのが昨日のこと。

さてさてどうなりますことやら。またしばらくしたら結果をご報告したいと思います。

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2013年3月13日水曜日

海外ドラマで語学学習3 - はじめは字幕なし、次は英語字幕で編 learning foreign languages with dramas 3 : without subtitles at first, with English subtitles then.

前回の記事で書いたように、海外ドラマを「はじめは字幕なしで観る」のはそれなりに楽しめるし(特にコバート・アフェア )、語学学習にもなりそうなので、しばらく続けてみよう、とその後も継続中。

これまでは気に入ったドラマがあると、毎日のように、それも一日に数話連続して観てしまう日があって、あっというまに1シーズン分観終わってしまうことがよくありました。が、語学学習というクッションがある今は、一日一話が精一杯。同じドラマを2回観る上に、シーンによっては何度かみたりするので、ほんと、物語世界に深く入り込んでいる感があって、なかなかいいです。

とまあ、一応基本は「字幕なし」+「日本語字幕(時々英語字幕)」でいこうと思っていたのですが、昨日は妙に英語表現が気になったので、もういっそのこと、と、2度目に観る時はしばらく英語字幕にしてみました。そうすると、リスニングで何言ってるかがずっとしっかりわかるはず、なんですが、私の場合はまず、英語字幕の切り替えがはやすぎてついていけない自分を発見。そして、英語読むのに必死になるともはやドラマの英語が聴こえなくなってる、ような。

ともあれ、コバート・アフェア、シーズン2、エピソード9、「悲しみと真実(Sad Professor)」を観て、気になった単語と表現は以下です。
vaguely
ぼんやりと, 何となく
ex. He looked vaguely familiar. 彼になんとなく見覚えがあるような気がした。
be overdue for something
とっくに<…を>受けて[もらって]しかるべきである
yield
譲歩する, 応じる, 屈する
cocky
<インフォーマル>うぬぼれた, 調子に乗った
ouch
痛っ, あいたっ
eavesdrop
立ち聞きする, 盗み聞きする
bullpen
(間仕切りのない)オフィス
assets
役立つもの[人材]
pay dividends
役に立つ, 実を結ぶ
scour
〜をくまなく捜す[調べる]
haystack
(冬季保存用の)干し草の山
shatter
<生活・人生など>をずたずたにする
feast on/upon something
<料理>を満喫する
知らない単語、聞き覚えのない単語は、英語字幕に出てきてもとっさに読めないし、意味もわかりません。このままたくさん書き出しても覚えきれないし…と、ノートをとるのはここでやめて、英語字幕を日本語字幕に切り替えました。

んー、英語字幕をメインにする方法は今の私にはまだ早いのかも。

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2013年3月11日月曜日

海外ドラマで語学学習2- はじめは字幕なし編 learning foreign languages with dramas 2: without subtitles at first.

前回は、海外ドラマで語学を学ぶ方法として、「日本語字幕を出しつつ、気になった単語を書き出して、辞書で調べてみる」やり方を試してみた体験を書いてみました。この方法でもボキャブラリーがじわっと増える学習効果が期待できそうですが、「字幕を消して」ドラマを観るという方法もちらほら聞いたことがありますし、「海外ドラマ」「語学学習」などをキーワードにググってみると、そうした方法を推薦している人が少なくありません。

私自身、この方法を試したことがないわけではないのですが、あまり楽しめずやめてしまったことが何度かあります。今思えば「英語学習欲」よりも「ドラマのセリフの意味をわかりたい欲」のほうが強かったのと、医療ものや科学捜査ものなど、専門用語の多いドラマを観てたせいかも。でも、今、huluで熱心に観てる、レバレッジコバート・アフェアなら、劇中劇といいますか、主人公たちがいろんな役柄になりすますので、比較的日常的表現が多いような。というわけで、とにかくまず「日本語字幕を消して」ドラマを観てみました。まずは、コバート・アフェアのシーズン2、エピソード6、「立入禁止(The Outsiders)」から。

んー、わかんない、けど、あー、捕まっちゃった、あー、逃げてる?、あー、助けが来た、あー、よかったね助かったね!、という感じで、アクションドラマのせいか、英語がわからなくても意外と楽しめるような気が。もしかすると、音を消しても結構わかるドラマな気もしますが、とにかく最後まで観てみました。

そして(次の日に)2回目。今度は「日本語字幕つき(ときどき英語字幕もチェック)」で。今回も気になる単語や表現を書き出して調べてみました。
supervisor
(人・仕事・活動などの)監督者, 管理者, 上司
Damn it.
(字幕では訳されず)<失礼>(憤慨・いらだちを表して)ちくしょう、うるせえ!
smuggle
〜を密輸する
incursion
<書き言葉>侵攻, 襲撃, 急襲
It is a privilege to do something.
<…>するとはありがたい[名誉な]ことだ。
strive
<フォーマル>(懸命に)努力する, 励む
qualify as something
<…>と認められる
diplomat
駆け引き上手な人, 外交家
sort something out
<問題・困難な状況など>を解決する
tap
<電話など>を盗聴する
drag one's heels
(わざと)ぐずぐず[のろのろ]する
count on somebody/something
<…>に頼る, を当てにする
お気づきでしょうか。前回の「はじめから日本語字幕あり」の方法に比べると、いろいろ気になってたくさん調べてしまいました。一回目観た時にストーリーの概略をつかんでいるのと、ディテールがわからなかった感があるせいか、二回目は妙に冷静にセリフに集中できたような。

「字幕なし」+「日本語(ときどき英語)字幕あり」のこの方法、時間はかかりますが、好きなドラマをじっくり楽しめるという意味でも、いい方法かも。

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2013年3月9日土曜日

海外ドラマで語学学習。learning foreign languages with dramas.

macbookにiphoneにhulu。この3種の神器(!?)のおかげで私の海外ドラマライフはかつてなく充実しています。特にアメリカのドラマってこんなに面白かったの?と嬉しい発見の日々。

たくさんドラマを観るのは英語の勉強、特にリスニング力につながるかもしれないよね、と自らに言い聞かせつつ、ここ一年ほどは「日本語字幕」を出しつつ大量にアメリカのドラマを観ています。この方法だと、以前より英語の音に耳が慣れた感はありますが、ボキャブラリーが増えた実感はありません。

でも今は英語の学習意欲が高まっているので、何かちょっと工夫してみようかと、数日前から試行錯誤をはじめてみました。まず試してみたのは、「日本語字幕を出しつつ、気になった単語(音から綴りはなんとなく類推できるんだけど意味は不確かなものなど)を書き出して、辞書で調べてみる」という方法。

例えば、レバレッジ のシーズン3、エピソード5、「ダブルブラインド (The Double-Blind Job)」 だと次の単語が気になりました。
drug trial
(字幕では)治験。辞書で治験を調べると"clinical trials"という表現が一般的?
con
(インフォーマルな表現)<人>をだます, ペテンにかける
humble
謙虚な, つつましい
toxic
有毒な, 中毒の, 有害な
mingle
混じり合う, 歓談する
ボキャブラリーを増やすという点でこの方法がいいなと思ったのは、今こうして書き出していてもそうなのですが、ドラマの特定のシーンと単語の記憶がしっかり結びついてくれること。誰がどんな場面で言ったのかが記憶の中でセットになってくれるので、単に単語帳などで覚えるよりも深く記憶されそうです。

一方この方法だと、なんとなく聴き取れた、気になった単語しかわからないし、英語字幕がない場合はスクリプトにない単語や表現を覚えてしまう可能性も…。

では、と、次は英語字幕つきのドラマ、コバート・アフェアのシーズン2、エピソード4、「持つべきはよき友(All the Right Friends)」を、基本、日本字幕で観てみました。気になった単語(と表現)は、
sit tight
(字幕では)じっとする, <話>そこを動かないでいる
Don't be a stranger.
(字幕では)また連絡してね。<ユーモラス・話>(別れのあいさつで)また会いに来て, これからもよろしく
I'm speechless.
(怒り・驚きなどのため)言葉もない
censor
検閲官
treat time
おやつの時間
operative
(政府機関の)諜報員
conspiracy
共謀, 陰謀
wharf
波止場
になりました。このうち、気になったのに英語字幕をみるまでわからなかった表現は、"Don't be a stranger."と"treat time"。どちらも簡単な単語ながら、こういう場面でこういうふうに使うのかあ、と新たな発見で、かつ、はじめは聴き取れなかった分、今は記憶にしっかり定着してるような気がします。

とまあ、いつもと同じく「日本語字幕」でドラマを観てみましたが、こんなふうにちょっと意識を変えてみるだけで、ボキャブラリーがじわっと増えそうな予感。ダイレクトには資格対策にはつながらないと思いますが、資格対策の単語セットの学習と並行すれば、自然と必要な単語が気になるのかもしれません。

関連リンク
TNT - Leverage
Drama Television Series - Covert Affairs TV Series - USA Network



2013年3月4日月曜日

TOEIC950点突破に役立つかもしれない英単語たちに向き合ってみた。facing English words which might help you to score over 950 points on the TOEIC test.

ここしばらくグロービッシュ単語とにらめっこしていた私ですが、日常的に今欲しい英語力はずばり、海外の映画やドラマを聴いて理解して感じる力だったりします。つまり、国際語としての英語より、現代英語に深入りする路線。資格で言えば、おそらく英検1級とか、TOEIC満点とか、そんな水準のまた向こうの世界が目標。

資格に向かって勉強して、それがとれたからといって即実践的に役に立つとは限らないわけですが、点数をとるのは一種のゲームみたいな楽しさがあります。そんなわけで、今年はTOEICに挑戦してみようかと思いつつ、単語学習をしてみることにしました。

方法はいたって簡単で、日頃愛用しているWeblioの、「英語力診断テスト」を受けてみて、わからなかった単語を「マイ単語帳」に登録。翌日は単語帳の復習機能を使って、わからない単語がなくなるまで簡易テストのようなものを繰り返し、それが終わったらまた「英語力診断テスト」を受けて、わからない単語を単語帳に記録します。

Weblioの「英語力診断テスト」にはTOEICに対応したものもあり、一番難しそうなのが「950点突破」だったのでそこからはじめてみました。たいていは見聞きしたことがない単語がでてきて、はじめのうちは全くお手上げだったのですが、とりあえずテスト形式に慣れてくるとまず、単語がみえてきました。長い(文字数の多い)単語が少なくなく、接頭辞や接尾辞というのでしょうか、部分的にはなんとなくわかるところもあって、そこから類推して回答して正解することも。これまでは語源で英単語を覚えるなんてやったことなかったのですが、英語もこうして分解して覚えるとわかりやすいこともあるのだと知りました。

とまあ、地道な単語暗記がここ10日ほどの朝の習慣になってます。Weblioは発音確認が簡単にできるので、綴りよりも音と意味を連携させる感じで記憶中。TOEIC950点突破に役立つかもしれない単語(by weblio)は、語源と音の複雑さでかえって意味がばしっと特定できるというか、一度覚えれば記憶しやすいのかも、とも思うようになりました。

で、これが日常的に役に立ったかというと、まだ数語程度ですが、映画やドラマにその単語がでてきた時に聴き取れたっ!っていうことがあって地味に嬉しかったです♪

ところでこの、単語の復習とテストをはじめるようになってから、わたしの中のゲーム欲(最近は数独にはまってました)が全くなくなりました。資格対策というのはやっぱりどこか、ゲームの攻略に似てるのかも。

関連リンク
Weblo単語帳 現在テストユーザーを募集中。


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