2013年5月13日月曜日

小麦粉の英単語2 English words on wheat flour 2

前の記事では、日本語と英語のwikipediaを基にして、主に蛋白質含有量による小麦粉の分類を紹介しました。もう一度、わかりやすいように書いてみると、まず英語では蛋白質が多い順に、

  • hard flour, bread flour ー グルテンを12%〜14%含む
  • all-purpose flour ー 蛋白質は"bread flour"より低く、9%〜12%
  • pastry flour, cookie flour, cracker flour ー 蛋白質含有量は、"cake flour"より高く、"all-purpose flour"より低い。9%〜10%
  • cake flour ー 蛋白質含有量は8%〜10%

という分類があります。一方、日本語では、

  • 強力粉 ー タンパク質の割合が12%以上のもの
  • 中力粉 ー タンパク質の割合が9%前後のもの
  • 薄力粉 ー タンパク質の割合が8.5%以下のもの

と、分類。これだけをみると、"bread flower"や"hard flour"と英語のレシピにあったら「強力粉」を、"all-purpose flour"や"pastry flour"とあったら「中力粉」を、"cake flour"とあったら「薄力粉」を、という気持ちになりますが、小麦の分類の日英の違いにはもうひとつ重要なポイントがあります。それは、小麦の身のどの部分を使っているかという問題。

小麦の粒はおおざっぱにいって、胚乳(endorsperm)という白い部分が大半を占め、胚芽(germ)という茶色い小さな部分があり、(bran)におおわれています。このうち、胚乳のみを挽いた小麦粉を、精白粉(white flour)といい、胚乳と胚芽を挽いた小麦粉を、"germ flour"、全部まるごと挽いたものを、全粒粉(whole meal flour, whole wheat flour)というそう。

日本で(というか、わたしがスーパーなどで見る限り)「強力粉」「中力粉」「薄力粉」とラベリングしてある場合、蛋白質やグルテンにかかわらず、精白粉、つまりは、"white flour"です。しかし、漂白(bleach)はしてないのだ、と、財団法人製粉振興会のホームページを読んで知りました。ちなみに、製粉したばかりの小麦粉は黄色っぽいのだそうですが、"bleached flour"というのは、薬品をつかってこれを白くしてあるのだそう。また、アメリカの"cake flour"は漂白されている、とも、英語版wikipediaにありました。このあたり、国によっていろんな基準がありそう。

ところで、わたしはしばらく前から岩手のナンブ小麦、「オーサワジャパン 石臼挽き完全粉 」を使っているのですが(風味があって美味しい♪)、これを英語で表現するとしたらどうなるの?と疑問が湧いています。

産地は岩手ですから、単に"Iwate flour"、あるいは、ナンブコムギという種類のようなので、"Nanbu flour"でもいいかな、という気もしますが、気になるのはまず、パッケージにある、「完全粉」という表記。

これも、商品名というより、小麦粉の分類のひとつらしく、『あまくておいしい! 砂糖を使わない3時のおやつ』という本によれば、
「全粒粉」は、本来、玄麦を挽いたままの粉を意味するが、味わいや賞味期限を操作するため、精白粉にあとからふすまを加えたものが多い。そのため、玄麦を挽いたままの「全粒粉」を、とくに「完全粉」と呼んで区別している。
とのこと。つまりこの小麦は、ナンブコムギの玄麦を挽いたままの「全粒粉」、"whole wheat flour"ということになります。んー、これはきっとたぶん、英語での表現もなにかありそうな予感…。

そして、「石臼挽き」も英語表現がありそう。石臼は、"millstone"、挽く、は”grind”で、受け身になると"ground"だから、「石臼で挽いた全粒粉」は、"whole wheat flour ground with millstones"かな?


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