日本のテレビや新聞では、めいっぱい報道されている三浦雄一郎さん80歳でのエベレスト登頂報道、さすが世界最高齢なだけあって、BBC Learning Englishにも”Video Words in the News"の教材として登場してました。
"Video Words in the News"はその名のとおり、ニュースに出て来る単語や熟語を解説する番組。ニュース自体はとても短く、通常のニュースの要旨に近い長さなのですが、BBCはその短い文章の中に、81歳のネパール人男性が今週エベレスト登山を予定してること、そのため三浦さんの記録が"short-lived"(一時的、短期間)なものかも、と盛り込んでいるのが、印象的でした。
ちなみに、今朝の北國新聞(石川県のローカル紙)も帰国した三浦さんのコメントを紹介するなかで、このネパール人男性について触れてはいるものの、
81歳のネパール人男性が登頂を断念したことには「(登頂したら)秘訣を聞きたいと思っていた」と語った。と、同年代の登山仲間としての尊敬だとか友好のような、なんだかあったかいものが感じられるような書き方をしています。同時に、
登山者激増で環境破壊懸念を見出しに、ごみが散乱し「"富士山化"しつつある」エベレストの状況を紹介してました。
さて。最近、BBCとVOAのニュースを読み比べるのが面白くなってきたわたしなのですが、そういえばNHKだって英語の国際放送があるわけだし、もしかして英語だけで相当いろんな国のニュースが読めるのかな?と、例えばフランスをチェックしてみたところ、France24というサイトを発見。
FRANCE 24 gives a French perspective to international current events through diversity of opinions, debate and confrontation of viewpoints.と、あるように、世界のニュースをフランス的視点で伝える、という趣旨のもと、フランス語、英語、アラビア語で記事が書かれています。
ちょうど、アメリカで9.11の事件があったとき、わたしはフランスにいて、で、そんなにフランス語がわからないながらも感じたのが、イスラム圏に対するフランスとアメリカ(と、どちらかといえばアメリカより?な日本)の温度差。それ以来、イスラム圏関連のニュースに興味を持ったときはできるだけフランスのものも読みたいと思い、つたないながらもフランス語をがんばって読んでいたのですが、こんな英語での国際ニュースもあったとは、とちょっとうれしい発見でした。
France24は三浦さんのエベレスト登頂も記事にしています。短いながらも、三浦さんの気持ちがよく伝わるし、三浦さんの経歴、家族のこと、ネパール人の Min Bahadur Sherchan(ミン・バハドゥール・シェルチャン) さんがそれまでは最高齢での記録保持者(76歳で登頂)だったことがわかる、読みやすくわかりやすい英文な気がするのですがいかがでしょう。
Japan man, 80, scales Everest, sets record - FRANCE 24一方、BBCのニュース記事はこちら(動画つき)。France24の記事に比べると、三浦さんの体調に触れていること、ネパールのシェルチャンさんのことが強調されているような気がします。
Japanese 80-year-old claims Everest record - BBC Newsそして。シェルチャンさん側の事情から書いてる記事はないかしら、と、シェルチャンさんのフルネームを英語で入力してみたところ、トップに出てきたのが、The Australianの次の記事でした。
Nepalese climber Min Bahadur Sherchan, 81, quits Everest attempt - The Australianシェルチャンさんが今回の登頂を断念したのには、まず資金問題があって、それが解決したときには天候が悪くなり、という事情があったもよう。こうしたプロジェクトは本人の体調に加えて、周囲のサポート、資金、天候、とさまざまな要因が関係してくるんだなあと、考えさせられる記事でした。
それにしても、三浦さんと、シェルチャンさん、写真でみると、日焼けした肌の色と眼の輝きのせいか、すごくよく似てるような。どちらも山好きなアジアの80代(octogenarian)のおじいちゃんだから、当然?
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